盗聴器と言えば、どんな形の物をイメージしますか?
やはり、コンセントタップの中に仕掛けられた小さな物や、黒く四角い本体に小型マイクが付いているものなどをイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、昨今出回っている盗聴器は、従来のイメージを覆す形状のものが多数あり、それ故に対象者から気づかれることなく、長期に渡る盗聴行為を可能にしてしまっているのです。
では、具体的にどのような盗聴器が出回っているかと言うと、昨今の盗聴器は日用品の様々な物に偽装した、「偽装盗聴器」などと呼ばれるほど、別の物に似せて作られています。
例えば、ボールペンなどの文房具や電卓型の盗聴器です。
これらは自宅や会社のデスクにあっても特に不審に思われないものですし、犯人がこっそり設置して盗聴行為を行い、後からサッと回収したとしても、それが無くなったことすら対象者は気付かないかもしれません。
盗聴行為を行う者には便利な代物だと言うことが出来てしまいます。
また、USBメモリに偽装した盗聴器やパソコンのマウスに似せた盗聴器の場合、取り付けたパソコンから半永久的に電源を得ることが出来るため、電池切れの心配がありません。
そのため、犯人は一定期間録音させたのち、もうひとつ同じタイプの盗聴器を用意しておけば、それらを交換するだけで、また継続して盗聴行為を行うことができてしまいます。
近年の盗聴行為は、こういった電源供給に困らないという利点と、盗聴器本体を日用品に偽装するという手段の合わせ技で行われている可能性が高く、それらの被害を防ぐ側としては、非常に厄介な状況だと言えます。
ただし、こういった盗聴被害を防ぐ方法がまったくない、というわけではありません。
要は、その物自体が盗聴器かどうか判断が付かなくとも、不審な物や親しくない人からもらったものは、身の回りに置いておかないという点を徹底すれば良いのです。
加えて、特に会社のデスクの上は、きれいに整理しておくことをおすすめします。
散らかった机では、たとえ犯人がペン型の盗聴器を設置したとしても、すぐに気づくことはできませんよね。逆に、整理整頓されたデスクであれば、盗聴器を設置しにくくなり、被害を防止することが可能になります。
こういった、“発見しにくい”タイプの盗聴器には、そもそも“設置する隙を与えない”という方向で対策をしていきましょう。
普段片付けや整理が苦手という方も、この機会に身の回りをすっきりさせてみてはいかがでしょうか?